評判の悪い管理会社の5つの兆候|大家が管理替え前に見る確認点
「評判の悪い管理会社」と感じるとき、まず何が起きているか
管理会社への不満の多くは、サービスの良し悪しそのものより「説明がないこと」から生まれます。空室が続いていても、原因と打ち手が説明されていれば納得はできます。逆に、家賃を下げる提案だけが届き、なぜ決まらないのかが分からないままだと、どれだけ管理料を払っても不信感だけが残ります。
相続でアパートを引き継いだ方や、本業を持ちながら経営している方ほど、日常的に物件を見に行けません。そのぶん管理会社からの情報が判断材料のすべてになります。情報が届かない状態が続いているなら、それ自体が見直しを検討する理由になります。
- 不満の正体は「対応の遅さ」より「説明の不在」であることが多い
- 空室の原因が物件側か管理側かを切り分けてから判断する
- 解約には予告期間があるため、確認は契約書から始める
- 次の会社は会社名ではなく「報告と募集のやり方」で比べる
評判の悪い管理会社に共通する5つの兆候

当社がオーナーから管理替えのご相談を受けるとき、話の中身はおおむね次の5つに集約されます。ひとつでも当てはまれば即解約という話ではありませんが、複数が重なっている場合は、管理の体制そのものを見直す段階に来ていると考えられます。
1. 連絡が返ってこない、担当者が替わり続ける
電話やメールの返信が滞る、担当者が替わるたびに同じ説明をやり直すといった状態は、オーナー対応の優先度が低いことの表れです。入居者からのクレーム対応も同じ体制で行われているため、オーナーへの連絡が遅い会社は、入居者対応も遅れている可能性があります。退去理由を聞き取れていないケースも少なくありません。
2. 空室の原因説明がなく、家賃の値下げだけを提案される
値下げは有効な手段のひとつですが、最初の一手ではありません。募集条件、写真、掲載先、室内の状態のどこに問題があるのかを示さずに値下げだけを求められる場合、原因の調査が行われていないおそれがあります。家賃を下げると、その後の収益だけでなく物件の売却時の評価にも影響します。
3. 募集図面と写真が弱い
入居希望者が最初に見るのは写真です。暗い、枚数が少ない、水回りや収納が写っていない、間取り図が手書きや白黒のまま——こうした募集図面は、当社が現場で空室の原因を調べる際にもよく見つかります。ポータルサイトに掲載されていない、掲載されていても情報が古いままというケースもあります。
4. 共用部の状態が放置されている
巡回や清掃が契約に含まれているのに、ポストにチラシが溜まり、ゴミ置き場が散らかり、蜘蛛の巣が張ったままになっていることがあります。内見者は建物に入った数十秒で印象を決めます。共用部の状態は、管理会社が現地に行っているかどうかの一番わかりやすい証拠です。
5. 費用の内訳が見えない
毎月の送金明細に、オーナーが把握していない項目が入っていることがあります。点検費、清掃費、原状回復費などは必要な支出ですが、何に対していくらかかったのかが説明されない状態が続くなら、内訳の開示を求めてよい場面です。
原因は管理会社にあるのか、物件側にあるのかを切り分ける
管理会社を替えれば空室が埋まるとは限りません。原因が物件そのものにある場合、会社を替えても結果は変わらないからです。判断の前に、次の表で自分の物件がどちら寄りかを整理してみてください。
| 確認すること | 管理会社側の課題が疑われる | 物件側の課題が疑われる |
|---|---|---|
| 募集状況 | 写真が数枚、ポータル未掲載、図面が古い | 掲載も写真も整っているが問い合わせが少ない |
| 内見数 | 内見の報告自体が届かない | 内見はあるが申込みに至らない |
| 退去理由 | 理由が把握されていない | 設備の古さや騒音など具体的な理由がある |
| 共用部 | 清掃契約があるのに荒れている | 清掃はされているが外観の傷みが目立つ |
| 提案内容 | 値下げ以外の提案がない | 複数の改善案が出ているが判断を保留している |
内見はあるのに決まらない場合は、室内の状態や設備が候補物件に見劣りしている可能性があります。この場合に必要なのは管理替えより改修の判断です。何から手を付けるかは、当社が書いた賃貸リフォーム、無駄な費用をかけてない?空室対策で優先すべきことで費用の考え方を整理しています。
ネットの口コミや評判は、どこまで判断材料にできるか
管理会社の口コミは、オーナー向けの評価と入居者向けの評価が混ざっている点に注意が必要です。入居者が書いた「退去時の対応が悪い」という口コミは、オーナーにとっては別の意味を持つこともあります。
- 投稿者がオーナーなのか入居者なのかを確認する
- いつの投稿かを見る。担当者や体制が変わっていることがある
- 抽象的な評価より、何が起きたかが書かれた投稿を重く見る
- 評価の数が少ない地域密着の会社は、口コミだけでは判断材料が足りない
評判は入口の情報にとどめ、最終的な判断は自分の物件への対応実績で行うのが現実的です。月次報告書が届いているか、募集図面がどう作られているかは、口コミより確かな判断材料になります。
管理替えを決める前に確認する3つのこと
管理会社の変更は、契約の確認から始めます。感情的に解約を伝えてしまうと、引き継ぎで手間が増えることがあります。
契約書の解約予告期間
管理委託契約には解約の予告期間が定められています。当社がこれまで拝見してきた契約では3か月前予告の内容が多く、申し出た月からすぐ切り替わるわけではありません。まずは手元の契約書で、予告期間と解約の方法を確認してください。
引き継ぎが必要な書類と預り金
入居者名簿、賃貸借契約書、敷金の精算状況、鍵、保証会社との契約、設備の保証書などが引き継ぎの対象になります。敷金の残高と鍵の本数は、引き継ぎ時のトラブルになりやすい項目です。リストにして確認すると漏れにくくなります。
入居者への連絡方法
管理会社が変わると、家賃の振込先や緊急時の連絡先が変わります。入居者への通知が遅れると、入金の遅れや問い合わせの混乱につながります。通知の文面と時期を、新旧どちらの会社が担当するのかを先に決めておきます。
なお当社にご依頼いただく場合、オーナー様には解約書類への署名をお願いするだけで、現管理会社とのやり取りと入居者への連絡手続きは当社が代行します。費用面や相談先の比べ方は、当社の賃貸管理会社の切り替え、どこに相談する?費用と相談先の選び方にまとめています。
切り替えの進め方

管理替えは、次の順番で進めると予告期間を無駄にせずに済みます。
- 契約書で解約予告期間と解約条件を確認する
- 直近1年の送金明細・募集状況・退去理由を手元にそろえる
- 新しい管理会社に物件を見てもらい、空室の原因と対策の提案を受ける
- 提案内容に納得できたら契約し、現管理会社へ解約を通知する
- 予告期間のうちに写真撮影・募集図面の作り直しなど募集準備を進める
- 管理開始日に合わせて入居者へ振込先と連絡先を通知する
当社の場合、契約から管理開始までは通常3か月程度です。その間に撮影と物件専用ホームページの制作を行い、管理開始日の時点で募集が動いている状態を目指します。予告期間を待つ時間を準備期間に充てられるかどうかで、切り替え後の立ち上がりは変わります。
次の管理会社を選ぶときの基準
会社の規模や知名度より、自分の物件に対して何をするかが具体的に語られるかを見てください。判断の軸は次の4つです。
- 空室の原因を、物件を見たうえで具体的に指摘できるか。一般論しか出てこない場合は現地を見ていない可能性があります
- 報告の形式と頻度が決まっているか。毎月の集金レポートや点検報告が標準で届くか
- 募集の方法が示されるか。写真の撮り方、掲載先、図面の作り直しの有無
- 空室時の管理料の扱い。空室にも管理料がかかる契約かどうか
当社は、部屋が決まるまでの管理手数料をいただかない形をとっています(満室の物件は3か月無料)。空室のあいだに管理料が発生しないため、早く埋めることがオーナー様と当社の共通の利益になるという考え方です。あわせて、プロカメラマンによる物件写真の撮影、物件専用ホームページの制作、入居者の仲介手数料0円、SUUMOの上位PR枠への掲載代行、募集用チラシの制作を無料で行っています。
岡山市北区津高の築30年・25部屋のRC造アパートでは、13部屋の空室という状態からご相談をいただき、募集条件の見直し、費用を抑えたリフォームと清掃、ターゲットを絞った内装、掲載内容の改善を行いました(※結果は物件の立地・状態により異なります)。会社の選び方そのものを整理したい場合は、当社の空室が埋まらないのは管理会社のせい?賃貸管理会社の選び方5つのポイントも参考にしてください。
当社の対応エリアは岡山市と倉敷市です。地元の会社を含めた選び方の確認点は、岡山の不動産会社選び、失敗してない?大家が確認すべきポイントにまとめています。
よくある質問
管理会社を変更すると、入居者との契約はやり直しになりますか
管理会社の解約を伝えると、嫌がらせを受けませんか
管理手数料以外にどんな費用がかかりますか
空室のままの部屋にも管理手数料はかかりますか
管理会社を替えれば空室は埋まりますか
